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トレバー•ピークに注目せよ〜UFC Vegas70 感想〜

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メインのニキータ•クリロフvsライアン•スパンのランカー戦が直前になって中止。

コメインのムニスvsアレンがメイン昇格となったけど、こっちの方が楽しみにはしてた。

 

■ #11アンドレ•ムニスvsブレンダン•アレン

ミドル級。ムニスはUFCデビューから無傷の5連勝中で期待大の選手。一方でアレンもUFC8-2と好成績。負けた選手がストリックランドとカーティスというのが何とも言えない所ではあるけど。試合内容は打撃を中心とした流れとなり、意外とレスラー同士やグラップラー対決では打撃戦になりがち。今回も両者相手の寝業に警戒していた事が伺えるが、アレンの方が打撃は一枚上手でそのペースのままバックチョークでアレンの勝利。終わってみれば全ての展開でムニスを上回ってた印象。残念ながら幻想というのはこんな感じでアッサリと消え去るもんですね。

 

■マイク•マロット vsヨアン•レイネス

ウェルター級。こちらもMMA戦績8勝無敗全フィニッシュのルーキー、マイク•マロット登場。UFCデビュー戦でミッキー•ガルに1RTKO勝ちしたのはかなり大きい。レイネスとする意味があったかは分からないけど、この試合もしっかり1R肩固めで勝利し次に繋がる。もうランカー挑戦でいいのでは?

 

■エリック•ゴンザレスvsトレバー•ピーク

ライト級。トレバー•ピークはコンテンダーシリーズ6での契約ファイターで、その試合から荒削りさが全面に出てたけど今回もまた同様のファイトスタイルであった。スタンド状態でパウンドの様なハンマーパンチ、軌道の読みづらいパンチ、一見素人の出すパンチではあるけど、打撃一発一発が強力でありエリック•ゴンザレスも失神ぎみにKO。ある意味面白い選手。どこかしらでアッサリ負けそうだけど、要注目。

 

 

UFC Vegas69 感想

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今大会は燻ってるファイターに試合をさせる為の消化興行の様なイメージ。残念ながら、結果もその通りになってしまい面白味のない大会だった。

 

■#3ジェシカ•アンドラージ vs #10エリン•ブランチフィールド

女子フライ級。アンドラージは急遽出場という形ではあるが、ブランチフィールドはアンドラージを打極共に上回り見事アップセット。アンドラージは1R終盤良い流れだったのに、この敗北は痛い。

 

ジャマル•エマースvsフセイン•アスカボフ

フェザー級。アスカボフはWWFCという団体のフェザー•バンタム級の2回級王者で23勝無敗という期待感満載な選手のUFCデビュー戦だったが、打撃の展開で負けテイクダウンも取れずスタミナも無くなり、いい所が無いままUFC戦績1-2のエマースに負けてしまった。あまりにも残念な結末。戦績だけでは選手の強さは測れないという、いい例。

 

■クレイトン•カーペンターvsフアンカミロ•ロンデロス

フライ級。CS6で勝利した格闘技エリートのカーペンターが満を辞してUFC初出場。見た感じフライ級の体格には見えない。序盤テイクダウンを許してしまったけど、グラウンドの展開ではロンデロスをコントロールして見事UFCデビュー戦を勝利で飾る。期待したい選手。

UFCミドル級22年まとめ

©︎アレックス•ペレイラ(7-1)(4-0)

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UFC王者になる事、それは並大抵の努力では頂点に辿り着けない道のりがある。しかしペレイラは全ての運が重なって頂点に君臨する事が出来た。もちろん圧倒的打撃スキルがあるからこそなのは前提として。UFC4戦目で王者となったペレイラはそれまでの3戦、レスラーと対戦していない。ランカーとの試合もストリックランドのみ。その後タイトル挑戦し、そのアデサニヤ戦もキックボクシングルールではあるが過去2戦中2戦とも勝利している。結果は5RTKO勝ち。上位ランカーはきっと思っているはず、「ペレイラとやらせろ」と。ペレイラはこの一年間ベルトを守れるか。

#1イスラエル•アデサニヤ(23-2)(12-2)

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ウィテカー2、キャノニヤに判定勝ちしてベルトを守る。以前はアグレッシブな打撃と魅せるパフォーマンスから人気ある選手だったけど、防衛する立場となってからは手堅い試合しかしていないのが残念な所。ペレイラとのリマッチが組まれるという噂あり。
#2ロバート•ウィテカー(24-6)(15-4)

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アデサニヤと2回していずれも敗北。ヴェットーリ戦では圧倒して勝利。アデサニヤとは非常に相性が悪いが、他の選手には2014年2月に負けたスティーブン•トンプソン戦以来全て勝っている。惜しいのはここ2017年4月を最後にフィニッシュ勝利がない事。

#3ジャレッド•キャノニヤ(16-6)(9-6)

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デレク•ブランソンにTKO勝利後にタイトル挑戦するもアデサニヤにいなされ判定負け、年末のストリックランド戦は判定勝ちではあるが泥試合と言われても仕方ない退屈な試合をしてしまった。アレックス•ペレイラとは観てみたい。

#4マーティン•ヴェットーリ(18-6)(8-4)

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22年はロバート•ウィテカーとの一戦のみで、ウィテカーに圧倒され敗北。強い選手であるのは間違いないが、あと一つ魅力が足りないと感じるのは私だけ?

#5デレク•ブランソン(23-8)(14-6)

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レスリング主体のファイトスタイルで相手を削っていく。スタンドの打撃自体が上手い印象はあまりないけど、寝かせてからのパウンドは強烈。

22年はジャレッド•キャノニアと対戦するがグラウンド状態での肘打ち連打にて敗北。

#6パウロ•コスタ(14-2)(6-2)

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22年はルーク•ロックホールドに判定勝ち。本来は持ち前の豪腕でTKO勝利を量産するスタイルだが、その豪腕が2018年7月以来見せる事が出来ていないのが悔やまれる所。

#7ショーン•ストリックランド(25-5)(12-5)

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22年2月のジャック•ハーマンソン戦では僅差で判定勝ちし連勝を6に伸ばすが7月のアレックス•ペレイラ戦では1RTKO負け。ジャレッド•キャノニアとは22年最後のUFC興行メインを務めたが、相応しくない試合をしたのち、判定負け、2連敗。

#8ロマン•ドリーゼ(12-1)(6-1)✅

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23年要注目。22年はカイル•ドーカス、フィル•ハウズにTKO勝ち。12月はランキング8位のジャック•ハーマンソンと対戦しカーフスライサーを極めながらパウンド連打でUFC4連勝中。22年の3試合はいずれもパフォーマンスオブザナイトを獲得し、勢いは十分。

#9ジャック•ハーマンソン(23-8)(10-6)

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22年2月ショーン•ストリックランドに判定負け、7月クリス•カーティスに判定勝ち、12月ロマン•ドリーゼに2RTKO負けと勝って負けてを繰り返し、ランカーとしての実力はあるのだが燻ってしまいシャキッとしない状況。この状況を何とか打破したいが。

#10ドリカス•デュ•プレシ(18-2)(4-0)✅

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23年要注目。18勝の内17勝がフィニッシュを収めるフィニッシャー。UFCもここまで負けなしの4連勝中で勢いは感じられるが、観てて「ホントに彼は強いのか⁈」と不安になる戦い方をする。何というか、ドタバタしたファイトスタイル。結果を残しているのでそれで正しいのだろうが、ダレン•ティルとの一戦はそういう所からもレベルの低い試合内容に見えてしまった。今後に注視したい。

#11アンドレ•ムニス(23-4)(5-0)✅

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23年要注目。UFC5連勝負けなし。腕ひしぎ十時固めと言えばアンドレ•ムニス。22年は残念ながらその腕ひしぎを観る事が出来なかったけど、その極めの強さは非常に期待が出来る。チョーク系の極めも得意とする。

#12ナッソーディン•イマボフ(12-3)(4-1)

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話題のダゲスタン戦士。打極共に上手く、22年はランキング入りを狙うホアキン•バックリーとの打撃戦を制している。この試合で3連勝とし、23年はカルヴィン•ガステラム戦が組まれてたけど、ガステラムの怪我により相手が急遽ショーン•ストリックランドへと変更になった。

#13ケルヴィン•ガステラム(16-8)(11-8)

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22年は試合をしていない。現在2連敗中で2019年アデサニヤとのタイトルマッチ以降、負けが混んでいる。タイトルマッチでは激戦を繰り広げていたが、残念ながら今のガステラムにその輝きは無くアデサニヤとは大きく差が開いてしまった。まだ31歳なのでここから巻き返しを図りたい所。

#14クリス•カーティス(30-9)(4-1)

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ボクシングスキルを活かした打撃特化型ファイター。一発一発の打撃が重いワンパンマンスタイル。しかし22年は持ち前の破壊力を見せつける事が出来ず、3戦2勝1敗(1TKO勝ち)という微妙な結果に終わってしまう。

#15ダレン•ティル(18-5)(6-5)

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22年はドリカス•デュ•プレシと何とも言えない試合をし3R一本負け、これで3連敗となる。UFCデビューから5連勝し、タイロン•ウッドリーとのタイトル戦まで駆け上がっていったあの頃のティルはもういない。

 

その他注目選手

アンソニー•ヘルナンデス(10-2)(4-2)

グレゴリー•ホドリゲス(

 

UFC284 感想

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■©︎イスラム•マカチェフvs©︎アレクサンダー•ヴォルカノフスキー

ライト級。フェザー級王者ヴォルカノフスキーが2回級制覇を目指しライト級王者マカチェフに挑む。PFP1位vs2位の最強対決。

マカチェフはヴォルカノの打撃に対してのカウンターを一貫していて、見事に当てていた。だけどヴォルカノがタフなのでダウンまでは取れず、むしろヴォルカノがマカチェフに当てた打撃の方が強いダメージを与えていた印象。正直歓声によるバイアスはかなり掛かっているだろうから実質どうかは分からないし、ダウンらしいダウンもお互い無かった様な。(5R終盤ヴォルカノのフック、あれはダウンかな?)マカチェフ陣営はカウンター、クリンチ→膝のプランを見てると、基本スタンドでのプランを組んでたんだなとちょっと意外だった。結果、マカチェフのライト級王者防衛という形に終わったけど、ヴォルカノの強さがより感じられた試合だった。

■#2ヤイール•ロドリゲス vs #3ジョシュ•エメット

フェザー級暫定王者決定戦。ロドリゲスの左ボディキックがかなり被弾して序盤からエメットを削っていったけど、何発もまともに入ってるのに何故耐えられる⁈フェザーはタフネスな選手が多すぎる。エメットのフックを被弾し一瞬ピンチを迎えたものの、2Rは終始ロドリゲスのペースでまさかのサブミッションフィニッシュ。勝利者インタビューもカッコよく、ナイスガイだった。ヴォルカノホロウェイの2大牙城を崩してほしい気もするし、2人の幻想もまだ観ていたいし...。

■ジャック•デラ•マダレナvsランディ•ブラウン

ウェルター級。マダレナはUFC3連勝無敗全フィニッシュ。ブラウンはUFCのベテランファイターで現在4連勝中。ランカー挑戦権を賭けた試合。観た限りリーチ差がかなりあるなと思ってたけど、マダレナの左フック1発でブラウンダウン。そのままパウンド→チョーク葬となったが、ジャック•デラ•マダレナ、未だ底が見えない。ウェルター級はマジで地獄の階級。

■#12 ジム•クルート vs アロンゾ•メニフィールド

ライトヘビー級。ランカー vsランキング入りを目指す男の地獄泥沼MMAファイト。こういうタフファイトこそ見応えのある良い試合。クルート、1Rスタミナ切れとニアフィニッシュ寸前のダメージからまさかの復活劇は熱かった。クルートの勝利に対する執着がメニフィールドを上回った試合。しかしながら結果はドロー。まぁこれは仕方ないか。

■ジョシュ•クリバオ vs メルシック•バグダザリアン

フェザー級。打撃戦の展開で元K-1ファイターのバグダザリアンが押していたけど、一つのミスでクリバオに全て持って行かれた。UFCとはこういうもの、非常に味わい深いフィニッシュだった。

■無敗のルーキー2人

ブレイク•ビルダー(7-0)コンテンダーシリーズ6

フランシスコ•プラド(11-0)全フィニッシュ

無敗ルーキーには大きな期待をしてしまうけど、この2人の明暗は別れてしまった。

ビルダーはUFC戦績2-3で2連敗中のシェーン•ヤングの打撃を上手くかわしながらペースを握り判定勝ち。

プラドはUFC戦績3-3のジェイミー•ムラーキーに自分の試合をさせて貰えず完敗。1R序盤に見せた打撃は光るものがあったが、ムラーキーにテイクダウンされて以降は得意の打撃も出す事ができず判定負け。2人ともUFCデビュー戦だし、負けたビルダーはまだ20歳だしこれからに期待。

 

 

UFC283 感想

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■#2 グローバーテイシェイラvs #7 ジャマール•ヒル

ライトヘビー級タイトルマッチ。ヒルのこれまでの対戦相手とグラップリング能力に不安が残る点からもテイシェイラが一本勝ちするかと思ってたけど、ヒルが寝業の展開に持ち込ませずほぼテイクダウンを防ぎながら打撃で圧倒し判定勝利。テイシェイラはタックルが単調だった印象。それにしても43歳でこの打たれ強さは鉄人という他ない。この試合でテイシェイラは引退発表、お疲れ様でした。ヒルはビッグチャンスを見事モノにしたが、ここから始まる防衛街道をどこまで歩む事が出来るか。

■C デイブソン•フィゲイレードvs ICブランソン•モレノ 4

フライ級タイトルマッチ。この2人の対戦も4回目となりお腹いっぱい感半端ないが、蓋を開けてみれば3R全てモレノが取っていたと思うし、決定打となった左フックもリプレイで見ると全くサミングではなかった。フィゲイレードの目は大丈夫なのかな。フィゲはバンタム級に上げる様で、楽しみ。

■#5 ギルバート•バーンズvs #12 ニール•マグニー

ウェルター級。バーンズはマグニーを簡単にテイクダウンし、グラウンドコントロール→マウントからの肩固めで1Rフィニッシュ。チマエフの負けを払拭する圧倒的勝利。

■#9 ポール•クレイグvs #12 ジョニー•ウォーカー

ライトヘビー級の中で好きな選手の1人のクレイグさん、あまりにも尖りすぎてるよ...。尖りすぎてサブミッション以外が脆すぎるよ。。今回王者となったヒルやコンテンダーの1人アンカラエフを仕留めたかと思えばオーズデミアやウォーカーにやられてしまうこの残念さ。このファイトスタイルでは二桁ランカー以上は厳しいか。

■マウシリオ•ショーグンvsイーホル•ポティエリア

ライトヘビー級。この試合で踏みつけ大ショーグンは引退。しっかりフィニッシュして有終の美を飾りたかったが、勝負の世界に忖度は無用。1RTKO負けという現実。ともあれ、今年33歳になる私が学生の頃から活躍しているショーグンはMMA界に偉大なる功績を残したのも事実、お疲れ様でした。

■グレゴリー•ホドリゲスvsブルンノ•フェレイラ

ミドル級。フィニッシャー対決。ホドリゲスはUFCで4勝1敗に対してファレイラは今回がデビュー戦、ホドリゲスがKOするかと思いきやフェレイラが打撃戦を制する。ホドリゲスに打撃で打ち勝つ実力には期待大。

■ティアゴ•モイゼス vs メルキザエス•コスタ

ライト級。中堅vsデビューの構図。今大会はこの構図が多い気がする。中堅モイゼスがコスタを圧倒しバックチョークでフィニッシュするが、コスタの皮膚疾患を曝け出して戦う姿は同じ皮膚疾患(私はアトピーだけど)の持ち主として、純粋に応援したくなる。皮膚疾患者として自分の肌を曝け出すってのは結構勇気いるんです。

■ガブリエル•ボンフィムvsムニール•ラズィーズ

ウェルター級。今大会ではコンテンダーシリーズ6でお互いUFCデビューを勝ち取ったボンフィム兄弟がデビューするが、ガブリエルは弟の方。ラズィーズはUFC2勝1敗とハッキリしない成績だが、そのラズィーズをフロントチョークで瞬殺。ラズィーズが謎の組みつきをしてしまったので何とも言えないけど、ガブリエルはUFCデビュー戦を圧勝で飾る。

■#15 シャミル•アブドゥラヒモフvsジャイルトン•アウメイダ

ヘビー級。アブドゥラヒモフは本当にランカーなのか?!というくらいの内容。これで4連敗。アウメイダはライトヘビーの体格でヘビー級の選手にテイクダウンしまくりトップコントロールし続けるのは凄い。そしてヘビー級ファイター達はこれでは威厳が保てない。

■イスマエル•ボンファム vs テランス•マッキニー

ライト級。今大会ではコンテンダーシリーズ6でお互いUFCデビューを勝ち取ったボンフィム兄弟がデビューするが、イスマエルは兄の方。相手は打撃が得意でかつ寝業もいけるマッキニーだけど、そのマッキニーに対して全局面で圧倒して最後は飛び膝蹴りで失神KOさせて強烈なインパクトを残す。デビュー戦、しかもマッキニーに対してこの勝ち方は有望でしかない。非常に楽しみな選手。

 

UFCウェルター級22年まとめ

©︎レオン•エドワーズ(20-3)(12-2)

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22年、当時PFP1位でウェルター級上位陣を一掃していた絶対王者カマル•ウスマンを左ハイキック1発で失神KO、見事ウェルター級王者となる。1Rにテイクダウンディフェンス100%だったウスマンに対してテイクダウンを取った時は「何か起こるかも⁈」という期待感を持ったが、それ以降は完全にウスマンのラウンドであり「やっぱりか」と思った矢先の出来事。5R残り1分でまさかの大逆転劇。堀口恭司セルジオ•ペティスに敗れた様に、あまりにも突然の幕切れだった。MMAに絶対はない、そう思わせてくれる試合。おそらくラバーマッチが組まれるだろうけど、これでウスマンに勝てばエドワーズは覚醒した事となる。王者戴冠と同時に10連勝を飾った。

#1カマル•ウスマン(20-2)(15-1)

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先述した通り、UFC15連勝しPFP1位の絶対的王者だった男。テイクダウンディフェンス100%とか訳が分からない。エドワーズ戦では残り1分で左ハイを被弾し失神KO負け。気の緩みがあったのか、エドワーズのテクニカルな蹴りだったのか、そこら辺は不明だがラバーマッチでは王座奪還しそうな印象。
#2コルビー•コヴィントン(17-3)(12-3)

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トラッシュトーカーだがそのレスリング力は一級品。22年は犬猿の仲で有名なホルヘ•マスヴィダルと試合をし、レスリングでマスヴィダルを封じて判定勝ち。ウスマンには過去2戦し2敗してるので、チマエフとやると面白い。

#3カムザット•チマエフ(12-0)(6-0)✅

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23年要注目。圧倒的な強さでUFC4連勝後、ランカー上位のギルバート•バーンズと対戦。今までとはレベルの違う相手に苦戦を強いられたが判定勝利を収める。ミドル級との二刀流であるが、タイトルに近いのはウェルター級。今年ウスマンとの対戦が実現するか。

#4ベラル•ムハマッド(22-3)(13-3)

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UFC8連勝中。戦績22勝の内16勝が判定という堅実な戦いっぷりなのはスキルが十分に備わっている事と慎重派故なのか。ウェルター級の無敗ルーキー、ショーン•ブレイディとの対決では相手の土俵にさせずボクシングで仕留める。

#5ギルバート•バーンズ(20-5)(13-5)

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無敗ルーキー、カムザット•チマエフと激闘の末判定負け。負けはしたが怪物チマエフに判定まで持ち込み、フルラウンド戦った事でチマエフ攻略法となるヒントを他選手に見出した事は、無敗街道を歩むチマエフからしたらギルバート戦は痛手だったのでは。

#6スティーブン•トンプソン(17-6)(12-6)

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勝って負けてを繰り返している状態。21年は2連敗しており、22年の復帰戦ではミドルからウェルターに落としたケビン•ホランドと打撃戦を制しTKO勝利。しかしながらこの先上位を目指せるかと言われれば疑問である。

#7ジェフ•ニール(16-4)(7-2)

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ムハマッドに判定負けしたものの勢いのあったヴィセンテ•ルケに対して3R TKO勝ちし2連勝中。徐々に上り調子になっている今年、更なる高みを目指したい。個人的にニール•マグニーとよく間違えてしまう。

#8ショーン•ブレイディ(15-1)(5-1)✅

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MMA無敗UFC5連勝中で勢い抜群の中挑んだムハマッド戦では、相手の打撃に翻弄されテイクダウンの展開に持ち込めず完敗、レベルの違いを見せつけられる。改善点が露呈したが、打撃強化したブレイディに期待。

#9ヴィセンテ•ルケ(21-9)(14-5)

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20年〜21年で4連勝4連続フィニッシュ、その中にはタイロン•ウッドリーやマイケル•キエーザといった実力者がおり非常に期待値の高い選手となったが、22年はベラル•ムハマッド、ジェフ•ニールに敗北し2連敗を喫する。打撃、寝業ともにレベルの高い選手なので今年活躍する事を願う。

#10シャフカト•ラフモノフ(16-0)(4-0)✅

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チマエフの怪物ぶりに薄れがちだがラフモノフもまた化け物。MMA16連勝で全フィニッシュ、その勢いは止まらない。次戦はルーキーハンターのジェフ•ニールとの対戦が決まっているが、ニールすらもフィニッシュしてしまうか?

#11ホルヘ•マスヴィダル(35-16)(12-9)

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2019年を最後に勝利がなく、現在3連敗。ダレン•ティル、ベン•アスクレン、ネイト•ディアスを立て続けにKOした時が一番輝いていた。38歳だし年齢的にも落ち目なのかもしれない。残念ながらこれ以上上に行くビジョンが見えない。

#12ニール•マグニー(27-9)(20-8)

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無敗ルーキー、ラフモノフに敗北したものの再起戦では4連勝中だったダニエル•ロドリゲスに3R SUB勝ち。これからは下位ランカー狩りのスタンスとして活躍しそう。ジェフ•ニールとよく間違えてしまう。

#13マイケル•キエーザ(18-6)(11-6)

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22年は試合をしていない。21年はヴィセンテ•ルケのグラップリング対決に敗れ、ショーン•ブレイディにコントロールされ現在は2連敗中。試合を1年以上していないが、今年はノーランカーと当てられそう。

#14ミシェル•ペレイラ(28-11)(6-2)

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UFC5連勝中。四次元殺法でおなじみ、トリッキー過ぎる攻撃を織り交ぜたファイトスタイルは一見ふざけている様に見える。ランカーになってからはその奇抜な動きを封じ連勝に至っている。当時14位のサンチアゴ•ポンジニッピオに判定勝ちを収め、ランカーの座を奪った。

#15リー•ジンリャン(19-8)(11-6)

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勝って負けてを繰り返しランキング出入りをよくしている印象。15位ランカーはどの階級もそんな感じなのかな。ノーランカーには勝てるがランカーには負ける、まさにそんな感じ。やはり彼もウェルター級ランキング入りとしての門番なのか。

 

その他要注目選手

イアン•ギャリー(10-0)(3-0)

マイケル•モラレス(14-0)(2-0)

ジェレマイア•ウェルズ(11-2)(3-0)

ジャック•デラ•マダレナ(13-2)(3-0)

 

UFCライト級22年まとめ

©︎イスラム•マカチェフ(23-1)(12-1)

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王者オリヴェイラ相手にスタンドで圧倒、グラウンドも優勢に進めて肩固めを極めて王者戴冠。UFC11連勝も同時に飾る。この圧倒的強さはハビブを彷彿とさせるもので、どこまで防衛記録を伸ばすか今から楽しみ。しかしながら初防衛戦はPFP1位のアレクサンダー•ヴォルカノフスキー。ライト級王者のメンツを保てるか。

#1チャールズ•オリヴェイラ(33-9)(21-9)

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ヌルマゴ引退後のライト級トップに君臨していた柔術を最大の武器としたファイター。イスラム•マカチェフに負けるまではUFC11連勝しておりフィニッシュ数19はUFC歴代最多。近年、ムエタイスキルもアップし、寝てよし立ってよしの無敵状態だが、弱点は打たれ弱い所。マカチェフ戦では、打撃、寝業ともに封じられ何も出来ないまま肩固めで敗北。再戦では誰とカードを組まれるか、非常に楽しみ。
#2ダスティン•ポワリエ(29-7)(21-6)

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打撃、グラウンド共にハイレベルなオールラウンダー。この5年の内に負けた選手はオリヴェイラ、ヌルマゴのみで他の選手には勝利。去年もマイケル•チャンドラーに3R SUB勝ち。群雄割拠のライト級戦線の中でも確かな実力を持っている無冠の帝王的な立ち位置。ダリウシュの試合を断ったというニュースがあったが、それが本当ならば残念。

#3ジャスティン•ゲイジー(23-3)(6-3)

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別名やりすぎゲイジー。殴っては一撃で相手を失神させる力を持ち、蹴っては相手の足を破壊する超ストライカー。その背景にはNCAAディビジョン1のオールアメリカンに選出される程のレスリング力がある。23勝の内19勝はTKO(KO)、1勝はサブミッションと非常に高いフィニッシュ率。「慎重」なんて彼の辞書にはなし、殴り合い上等。22年はオリヴェイラにあっさりと負けている。

#4ベニール•ダリウシュ(22-4)(16-4)✅

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23年要注目。現在8連勝中。柔術は世界大会銀メダルを何度も獲るレベルであり組み付いたら離さないスタミナとしつこさを兼ね備える。これといった穴もなく、相手側としては攻略が難しいオールラウンダー。ガムロット戦では真っ向からレスリング勝負に付き合い勝利する。彼が次期タイトルコンテンダーで間違いない。

#5マイケル•チャンドラー(23-8)(2-3)

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日本でも名が知れる様になったBellatorを代表する超有名ファイター。「Mr.Bellator」と称されていた。2020年にUFCと契約。ゲイジーと同様タイプの打撃特化型レスラーでワンパンチで相手をマットに沈める力を兼ね備える。ファーガソンを前蹴りで粉砕するが、ダスティン•ポワリエには3R SUB負け。下のランカー達はチャンドラーの首を狙っているに違いない。

#6ラファエル•フィジエフ(12-1)(6-1)

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ムエタイレスリングをベースとしたストライカー。UFC初戦こそ落としたものの、以降6連勝中で5試合連続ボーナス獲得中。前戦ではハファエル•ドス•アンジョスとの激闘を制した。ファイトスタイルが激闘型であり、相手を削って削ってのフィニッシュが多い。次戦がジャスティン•ゲイジーだが、ゲイジーとの打撃戦は非常に危険、どう戦略を立てるか。

#7マテウス•ガムロット(21-2)(4-2)

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KSW元王者で、クレベル•コイケに勝利している。レスリング能力が非常に高くそこに打撃も織り交ぜスタミナもある事から、期待値の高い選手。ツァルキヤンとの激闘は、ハイレベルなMMAレスリングの攻防が存分に楽しめるので是非観ていただきたい。前戦のダリウシュ戦では1Rこそ押していたが以降はダリウシュのペースになり敗北を喫する。

#8ハファエル•ドス•アンジョス(31-14)(20-12)

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UFCで30戦以上をこなす超ベテラン選手。ヘナート•モイカノには判定勝ちを収めるも、フィジエフと激闘の末5RTKO負け。その後ライト級からウェルター級に戦場を移し(以前もライト→ウェルターと移した事がある)、ブライアン•バーバリーナを圧倒する。38歳という事で、ウェルター級を最後の主戦場とするか。

#9アルマン•ツァルキヤン(19-3)(6-2)✅

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23年要注目。精度の高い打撃とレスリング力を武器とするファイターで、4連勝4フィニッシュ中の超ルーキー、ヨエル•アルバレスを無残なまでにボコボコにした試合は悍ましいものであり、ランカーとしての格の違いを見せつけた。アルバレス戦で5連勝し、トップランカーに上りつめようとした所でガムロットと試合を組まれ、激闘の末判定負け。しかしながらこの試合は「ツァルキヤン勝ったのでは?」という声も多く、かなりの接戦であった事は間違いない。前戦もダミル•イスマグロフという強豪と組まれるが、終始コントロールし続けて実力差を見せつける。まだまだ26歳であり、伸び代は十分。

#10ジェイリン•ターナー(13-5)(6-2)✅

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23年要注目。直前5試合は全て勝利し5フィニッシュとノリにノッている。長い手足にハンドスピード、膝蹴りと打撃もいけるしテイクダウンからのチョーク系での一本も得意。その実力から元ランカーのブラッド•リデルを秒殺1本勝利し、見事13位にランクイン入り。今年、更なる高みを目指す。

#11ダン•フッカー(22-11)(12-7)

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今年フェザー級に落としてアーノルド•アレンと戦ったが1R TKO負け。すぐにライトに戻したその試合の相手は、ノーランカーだが5連勝中で、フッカーを倒してランカー入りを狙うクラウディオ•プエレス。個人的にも「プエレスが勝つだろうな」と思っていたが、フッカーが打撃で効かせてTKO勝ち。新鋭相手にベテランとしての威厳を示す試合となった。

#12ダミル•イスマグロフ(24-2)(5-1)

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UFC参戦から無傷の5連勝を飾り、圧倒的実力を見せつけたが前戦のアルマン•ツァルキヤン戦では今まで勝ち続けたスタイルが通用せず完封負け。ツァルキヤンに負けはしたが今後も期待できる選手として注目していた矢先、突然の引退発表。どうやら健康上の理由との事だが、ツァルキヤンに負けたのがよっぽど悔しかったのか。復帰に期待。

#13ヘナート•モイカノ(17-5)(9-5)

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極めの強いグラップラーフェザー級ではランキング上位陣に勝てないと踏んでかライト級に移籍。しかしながらフィジエフやドス•アンジョスには負け、ノーランカーには勝つ。どうやらモイカノはその立ち位置な様子。同じグラップラーであるクラウディオ•プエレスとの一戦は興味深い。

#14ドリュー•ドーバー(26-11)(12-7)

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ド根性ファイター。ランキングの出入りが多い印象。熱いファイトスタイルなので観てて盛り上がる。21年は2連敗していたが22年は3連勝。前戦のボビー•グリーン戦では、グリーンのボクシングテクニックに押されていたが、ドーバーのプレッシャーとパワーでグリーンをマットに沈める。トップ10内に入れるか。

#15グラント•ドーソン(19-1)(7-0)✅

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23年要注目。ブラジリアン柔術黒帯の寝業師。UFCではドローを挟むが7連勝中。前戦のマルク•マドセン戦では、リオ五輪グレコレスリング銀メダリストのマドセンにテイクダウンしまくり3R SUB勝ち、21年のレオナルド•サントス戦は3R残り1秒で相手の下からの攻撃に対して強力なパウンドを打ち込み失神KO勝ち、強烈なインパクトを残している。非常に期待出来る選手だが、欠点は体重超過をよくする事。

 

その他要注目選手

クラウディオ•プエレス(12-2)(5-1)

パディ•ピンブレット(20-3)(4-0)

ヨエル•アルバレス(19-3)(4-2)

テレンス•マッキニー(13-4)(3-1)

マヌエル•トーレス(13-2)(1-0)

マテウス•レベッキ(16-1)(0-0)デビュー前